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日本から世界まで、愛され続けるサバの秘密

日本の食卓に欠かせない魚のひとつ、サバ。スーパーでもよく見かけるなじみ深い魚ですが、実は「サバ」と一口に言っても、いくつかの種類があることをご存じでしょうか。さて、下の3種類のサバはすべて、日本の食卓で一般的にみられるものです。

それではマサバはどれでしょう?(イラストの下に解答があります)

(3種のサバを並べた画像。どれがマサバかわかりますか?)

正解は②がマサバです。
見分けるポイントはずばり背中の模様です。それではそれぞれのサバについて詳しく見ていきましょう。

日本の食卓を支えるサバ3種類の見分け方

(背中の黒い波状の模様が特徴のマサバ)

マサバ(Scomber japonicus)です。日本近海を中心に広く分布し、青緑色の背中に、黒い不規則な波状の模様が入っているのが特徴です。旬は秋から冬にかけてで、この時期は脂がたっぷりとのり、濃厚な味わいを楽しめます。古くから日本人に親しまれてきた、いわばサバの代表格です。

(お腹のゴマ模様が目印のゴマサバ)

次にゴマサバ(Scomber australasicus)はマサバと見た目がよく似ていますが、腹部に黒いゴマのような斑点模様があることが大きな違いです。こちらも日本近海から熱帯域まで広く分布し、通年流通しているため、スーパーで見かける機会も多い種類です。脂のりはマサバよりやや控えめで、さっぱりとした味わいが特徴です。

(タイセイヨウサバ)

最後にタイセイヨウサバ(Scomber scombrus)、いわゆるノルウェーサバは名前のとおり大西洋の冷たい海域で漁獲されるため、マサバやゴマサバよりも脂のりが良いことが特徴です。背中の模様はマサバに似ていますが、縞模様がよりはっきりしているとされ、背面部はやや青みが強く、腹部は銀白色です。日本では輸入品として流通しています。
脂がのっていないノルウェーサバを見ないわけ

ここまで読んだ方は、サバの見分け方をマスターしたかと思います。では切り身の状態になるとどうでしょう。

このサバの種類は何ですか?
皮の模様に注目してみてください。(写真の下に解答があります)

正解はタイセイヨウサバです。
切り身の姿になると、見分けるのも難しかったのではないでしょうか。もしスーパーでサバを見かけたら、ぜひ観察して、どの種類のサバか当ててみてください。

サバが日本全国の食卓に広まった理由

では、なぜサバが日本各地でこれほど親しまれるようになったのでしょうか。
それには歴史的な背景があり、特にその象徴といえるのが「鯖街道」です。
若狭(現在の福井県)で水揚げされたサバは、塩をふって一晩かけて京都まで運ばれました。この道のりを経てちょうど良い塩加減になることから、京都では塩サバが珍重され、根付いていきました。

(若狭湾でとれたサバを京都へ運んだ鯖街道(上) 全国各地の鯖街道(下))

このように、港町から他の場所へ、サバを運んだ道のことを鯖街道と呼び、鯖街道は若狭街道以外にも、日本各地に存在しています。

またサバは「足が早い魚」、つまり鮮度が落ちやすい魚として知られています。これは、サバに含まれるヒスチジンが死後にヒスタミンへと変化しやすいことや、消化酵素による自己消化が早く進むことが原因とされています。しかしこの特性が逆に、各地におけるサバの保存食文化を育てる原動力となりました。しめサバ、へしこ、サバのなれずしなど、日本各地には酢締め・発酵・塩蔵といった工夫が凝らされた多彩なサバ料理が受け継がれています。

(サバのなれずし)

さらに保存技術の進化とともに生まれたのが、サバ缶です。サバ缶は長期保存が可能なだけでなく、サバ由来のDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といったω-3(オメガ3)系脂肪酸を手軽に摂取できます。

(サバ缶)

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世界でも愛されるサバ料理

(トルコ、イスタンブール名物のサバサンド)

サバを愛するのは日本人だけではありません。トルコのイスタンブールでは、「バリック・エクメッキ(Balık Ekmek)」と呼ばれるサバサンドが名物料理として親しまれています。焼いたサバをレモンや玉ねぎをはじめとした野菜を一緒にパンに挟み、レモンを絞って食べるシンプルな一品です。umito.でもおうちで作れるサバサンドのレシピを紹介していますので、ぜひお試しください。

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(フランス流のサバのリエット)

一方フランスでは、サバをリエット(Rillettes)に仕立てる食べ方が定番のひとつです。リエットとは、肉や魚をゆっくり煮てほぐし、脂とともに練り合わせた保存食のことです。サバの豊かな脂とうまみがリエットによく合い、バゲットに塗ってそのまま食べるのが定番の楽しみ方です。日本でも比較的手軽に作れるため、サバ料理のレパートリーとしておすすめです。

今回の記事では、日本だけでなく世界中でも親しまれているサバの、地域ごとに特色のある料理と、食卓でも楽しめるサバの見分け方を紹介しました。
この記事を通してサバにさらに興味を持ち、もっと詳しく知りたくなった方は、サバのことがなんでもわかる「サバペディア」をご覧ください。